2008年04月06日
高高度迎撃機 フライダーツ
フライダーツ
高高度迎撃任務のために開発されたリフティングボディ機。
リニアカタパルトを用いて秒速200m程度まで加速された後、固体ロケットモーターで高度100kmまで上昇、ブースター切り離し後、本体の液体ロケットエンジンに点火し更に加速、低軌道に到達する。
初速を得るのにリニアカタパルトを用いることで、ブースターを大幅に小型化できたが、それでも制約は大きく、全長が2kmもあるようなマスドライバーを持つ基地でしか運用できない。また、リフティングボディ機の欠点である、失速速度の高さから、着陸には非常に長い滑走路が必要となる。
リニアカタパルトのない基地では、更に大型の固体ロケットブースターを抱える格好で垂直発射する方式が検討されていたが、運用上の制約が多すぎて実用化はされていない。ただ、この程度のペイロードを低軌道まで運べるロケットブースターは旧世紀からたくさんあり、戦時には以外と柔軟な運用も可能であろうと考えられていた。
また、デプロックに吊り下げ式に搭載し、空中発射する方式もテストされた。この場合、機体下部にはスクラムジェットエンジンを用いたブースターが装着される(再利用可能)。これでマッハ10程度まで加速され、大気が薄すぎてジェットエンジンが機能しなくなる高度まで上昇、その後は自前の液体燃料ロケットに点火して低軌道に到達する。